点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

実はきのこ全般嫌いだったということに気がついた

しいたけ嫌い

僕は大のしいたけ嫌いである。中学校が特にダメな時期だった。出汁などにしいたけが使われていると分かったし、親子丼や鍋、五目ご飯にしいたけが入っていると、どうしようもなく残念な気持ちになった。

実家に住んでいたころ、玄関の近くに丸太が何本か置かれていることがあった。始めてみた時は何かな?と思ってスルーしたのだけれど、ある日みてみるとそこから大量の大きなしいたけが生えていた。100%夕食に出てくるな、と思って過ごして3日後ほどすると、案の定何日間か夕飯にしいたけがレギュラー出演状態だった。

しいたけの何が嫌いか。見た目、食感、味、そのすべてに「気持ち悪さ」が混在してしまっている不思議な食べ物だ。神様がいたとして、うっかり作り間違えたものが唯一あるものだとしたらそ唯一無二の不味さだし、ぶよぶよの食感はもはや人の食すものではないし、見た目はふてぶてしい味が連想できる図々しさである。

 

シイタケ栽培キット 【もりのしいたけ農園】

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実はきのこが全部ダメだった

この世は幻である、一切皆空であるという仏教の真理を文章で理解しようとしても無駄である。しいたけは近寄りがたい幻だ。僕の脳は未熟であるが故に、しいたけという苦に対して向き合おうともしていないということが、この間の職場での飲み会で明らかになった。そして更に、その飲み会で悟った悲しいことがある。しいたけ意外のきのこも実はダメだったのだ。

しいたけ意外のきのこは「大丈夫」ということにしていた。しかし、その飲み会で限界がやってきた。しめじのおつまみが出てきて、それを食べたとき、「できることならティッシュにくるんで捨てたい」とか思ってしまった。ちょっと嗚咽してしまいそうになった。そこで過去のきのこに関する記憶がガラっと変わってしまった。すべて食すのに抵抗があるな、と思うようになってしまったのだ。

いつの間にか僕は「しいたけ大嫌いキャラ」を演じていただけで、実際はしいたけ意外のきのこ類もダメで、強がっていただけだったのだ。しめじ、えりんぎ、まいたけ、なめこ……あらゆるきのこを我慢して食べていたことに、ようやく気がついた。

 

 

きのこを克服するメリット

しかしきのことは、魅力的な食べ物である。きのこに対して、とりわけしいたけなどの味の濃いものに対しては嫌いを通り越して憎しみすら抱くほどのきのこ嫌いで、ついつい「きのこなんて栄養もなさそうだし克服するメリットなんてねーよ!」なんて話で終わらせてしまいたくなる。しかしきのこを調べてみるとそうも言ってられない。

まず低カロリーである。これは想像どおり。続いて食物繊維が豊富だ。ビタミンD類が豊富なのでカルシウムの吸収をよくしてくれるため、骨や歯も丈夫になる。ミネラルも豊富で、特にカリウムが多い。カリウムって人体にとってどんだけ必要な物質なの?と思うかもしれないが、Wikiで調べたらこんなことが載っていた。

生物にとっての必須元素であり、神経伝達で重要な役割を果たす。人体では8番目もしくは9番目に多く含まれる。植物の生育にも欠かせないため、肥料3要素の一つに数えられる。

(中略)

高血圧についての疫学的研究および動物実験の結果、カリウム含有量の高い食品の摂取によって高血圧のリスクを低減できることが示され、高血圧を原因としない場合の脳卒中についてもおそらくは低減される。また、ラットにおいて、カリウムの欠乏はチアミンビタミンB1)摂取量の不足と複合することで心臓病に罹患することが示された。 

つまり、きのこを摂取することで、便通が良くなり、骨や歯が元気になやすくなり、高血圧を抑え、心臓病や循環器系の病気にも強くなり、ついでにカロリー控えめなのでダイエットに一役かってくれるっぽい。僕の身体に足りないものを補い、あるいは食い過ぎで足りすぎなものをデトックスしてくれたりしてくれる食べ物であるかもしれないのだ。

 

使えるきのこレシピ -旨み、食感、色、香り。持ち味を活かす和・洋・中104品-

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きのこはすごい

wikiやらきのこ礼賛サイトの情報を鵜呑みにするのならば、きのこを克服しない理由は見当たらない。しかし、長年の「きのこ嫌い」が、克服しようという決心を鈍らせる。いいのか?散々っぱら「きのこが嫌い!見るのも嫌!前世はきのこに親を殺されたのだ!!」と散々吹聴していた僕が、こんなにも簡単にきのこを愛そうとして良いのか?

謎の「きのこ嫌いプライド」が邪魔をしている。いい加減Achelouは大人になるべきで、こんな味覚の好き嫌いについて2000文字近くのクソ記事を書いていることも反省するべきだ。有無を言わさず、もう、きのこを食せるようになればいい話ではないか。

ビールを飲んだとき、最初は「まっず!!」と思っていても、いつの間にかメニューを考えるのが面倒くさかったり、飲み干すタイミングがビール好きと同じで、流れでビールばっかりを飲む時期を経て、いつの間にかビールを飲むのが大丈夫になったという人は多いはず。それと同じ仕組み、すなわち「慣れ」を使って自分の脳を騙し、きのこの味を克服しようと決心した。

というわけで明日の晩御飯は、カレーライスにします。

きのこ?入れるわけないだろ。。。

 

マスコット 印度の味 中辛 180g

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切れ痔の話

記事を読んでいただきありがとうございます。ただタイトルからお察しの通り汚い話をするので食事をしながらの閲覧に関しては一切の責任を取らない。

また切れ痔になった。

また、とはどういうことか?恥を偲ぶ必要が無いのにもかかわらず、自分勝手にカミングアウトするならば、僕は比較的切れ痔な人間である。2~3ヶ月に2~3日はお尻から出血をしている。初めて切れ痔になったのはおそらく中学生の頃で、「これが痔なのだな……」と感慨深くトイレでしんみりとしながら血を拭った記憶は忘れない。忘れたい。

痔に関して無知だった僕は、つい最近まで痔の恐ろしさについて知らなかった。痔をなめていたのだ。ボラギノー○のCMのせいでもある気がする。恥じらいを取ってくれるような演出をしてくれるならまだしも、むしろ痔の人をコミカルに描いているので、ボラギ○ールを使用するのですら恥ずかしくなってしまう。だがとある電子書籍を読んでしまったお陰で、今すぐにでも薬局にボラ○ノールを買いに行きたい気持ちで頭がいっぱいだ。

 

 最近、疑問に思ったことはAmazonの本カテゴリーで検索している。ググるではなくアマゾることで、自分の興味関心その他周辺知識が詰まっている本を検索できるのだ。そこで最近の習慣にのっとり、Kindleストアで「痔」と検索してみた。そして出てきたのがこの本だ。

名前のキャッチーさにさほど信憑性が無いビジネス本ライクな空気を感じるが、痔の主な症状や実際に肛門科にかかると、どのような手術をしてくれるのか、どうすれば恥ずかしくないように肛門科をにかかれるのかというテクニックを教えてくれる、痔を治したい!と考えている人のための本だ。本当にこの本を読んでよかったと思っている。その理由は、本書の「おわりに」を読んでみると分かる。

全国に大腸肛門科を標榜している医療機関はたくさんありますが、そこで診療を行っている医師の技術レベルには大きな差があるのが現状です。(中略)

大腸肛門科の専門施設で長年修行を積んだ、信頼のおける「心の専門家」がいるいっぽうで、大腸肛門科のトレーニングを受けたことがない医師が、「内科胃腸科」として開業するついでに肛門科を標榜し、おかしな治療を行っている例もあるのです。(中略)

切りすぎた肛門は元にもどりません。未熟な手術をうけることで、生涯取り返すのつかないダメージを残す可能性もあるのです。

信頼のおける肛門科医にかからなければ、いい加減な手術をされ、その結果うんち垂れ流しの危険性があるということである。本書は痔の手術方法も簡易的ではあるが概要を教えてくれるので、事前知識として持っておけば、医者の言っていることに対して「何かおかしいかもしれない」と気がつくことができるかもしれない。

この本をキッカケに、痔の本を何冊か読んでみようと思えた。医療の分野は一つの知識に固執すると危険だ。この記事を見ているあなたが痔で悩んでいるのだとしたら、別にこの本じゃなくてもいい。図書館やブックオフでもいい。痔についてしっかりとかかれた本を一度読んでほしい。手遅れになれば、洒落にならないのだ。

痔になる原因というのは、本当のトコロ、あまりわかっていないらしい。本書によれば、「運」によることが多いようだ。肛門の溝がたまたま深かったり、いきむ癖を持ってしまったばっかりに、細菌が溜まりやすい環境にたまたまなってしまった……という人が痔になるのではないか?という趣旨が痔の原因に言及している部分で書かれている。恨むなら自分の肛門の形を恨むしかないのだ。現代人たるもの、もし痔になってしまったらば、天から授かったものとして諦め、痔について勉強し、しっかりと対処しなければ、おちおちデスクワークも出来ない身体になってしまうかもしれないのだ……。

最新 大痔典:機能回復した「オシリ」は美しい

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痔の最新治療―可能な限り切らずに治す (よくわかる最新医学)

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平田雅彦の切らずに治す痔の本 (名医の最新治療)

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Pha著『ニートの歩き方』──働かない方がいい理由を考える

 

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

ニートの歩き方 ――お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

 

 自分の心をふるいにかけられる本というのは少ない。『ニートの歩き方』は数少ないそういう本だなと思った。本書を読むことによって、自分が今、いかに「働きたくない」状態であるかというのが分かってしまったのだ。それはなぜか?『ニートの歩き方』の中に登場する彼らの生活が羨ましくって仕方がない、と感じたからだ。

ネコと一緒に1日戯れるというのだったり、ニートの1日として紹介されている時間の過ごし方を読むと、ハチャメチャに良いなと思ってしまう。しかし、ニートニートなりに大変なのだと知る。特に、ニートになるとき。どういうプロセスを経てニートと自称するまでに至ったのかを読めば、著者のPhaさんの苦悩が伺える。

日本は職業選択の自由が認められながらも、勤労の義務が憲法で規定されている。憲法について無知な僕からすると、不思議なもんなだと思う。職業選択の自由があるならば、勤労の義務なんて必要ないんじゃないか。自分で働いて手にした金を使って買ったものは、自分のものになる。それを望まないのだったら無職を選んでもよかろうに。「働くことは義務」ということは、「勤労全般をしたくない」という正真正銘のニートマインドを持った人たちからすると、疎外感や俺だめだな、と感じさせてしまう原因にもなりうるんじゃないかな。

「働かなくてはならない」という人であればあるほど、本書を読んでほしい。きっと、最初の数ページであまりの価値観の違いにイライラするだろう。しかしそのイライラには、「憧れ」や「嫉妬」という感情が少しずつ入り込んでいることに気がついてくるはずだ。

「いやいや働いている人」からすると、「働かない」「働かなくても良い」という道にふっきれた彼らの選択の先にある生活は魅力的に映るかもしれない。しかしそのかわり、彼らは結婚を諦め、贅沢な暮らしを諦め、金のかからない趣味に興じ、基本的にはインターネットで人間関係を築き上げている。一般的な価値観からすると、彼らの暮らしぶりは怠惰に見えるかもしれない。

しかし彼らにとってそれらは「諦め」ではない。自分の価値観にあった「選択」をしているだけだ。バリバリのビジネスマンが金欲しさにあくせく働き、金持ちが強い資本主義のフィールドで自己実現という永遠に達成しない目標を追い求める、という生活は波乱万丈のリスクがある。そういう生活を望む人もいれば、著者のように望まない人もいる。

ニートの実態や心情を知るのに適している、と言うと本物のニートの人たちに怒られるかもしれない。個人的にはそういう側面でも大いに参考になる資料であると思っている。少なくとも、「働かないこと」を選択している人がどういう思考のプロセスを経て働かないのか?を知るのには良い本だ。その視点をみにつけて、何の役に立つのか?

それは今の勤め先について考えるときに役に立つ。「働いたほうがいい理由」は多くの日本人がすぐに思いつくだろうが、「働かない方がいい理由」というのは、なぜか考えない。この本はまさに、働かないほうがいい理由を教えてくれる。それをどうして考えるべきなのか?冒頭で言った、自分の心をふるいにかけるためでる。今の勤め先で良いのか?自分はなぜ働いているのか?働くとは自分にとってどういうことなのか?気が付かないほうがストレスを感じずに生きられたかもしれないが、会社や社会の当たり前を疑い、洗脳状態から解き放たれるには、こうした真逆に疑うとういう思考法が役に立つ。その際、働かない方がいい理由を考えるときの参考になるのが本書だ。

彼らニートは生きることに希望を見いだせない人たちではない。いかに働かずに生きるか?ということに対して深く考え、それを実践している。金さえあれば世の中うまくいくと思い込んでいる人たちには、本書を是非勧めたい。金なんてなくても、充実した生活を送っている人たちもいる。