点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

音楽

音楽体験のチェリーピッキング

自分の音楽体験の根源は、自分だけのものである。自由にもっておいていい。 それはいかなる妨害をシャットアウトすることが許されるだろう。評論の世界で説得力を持つ"識者の声"や、自分よりもファン歴の長い人たちからの”アドバイス”はもちろん、作者からの…

眠れぬ朝にmacaroomと知久寿焼

午後の紅茶のカフェインが脳にこびりついたせいか、眠れずに今このエントリーを書いている。眠ろうとする時、人は暇である。暇であると、思考は回遊し、考えても仕方のないことが頭の中をぐるぐるめぐる。うっかり底に落ちる寸前で、音楽を聴こうと立ち止ま…

音楽の中の思想まで愛する必要はない

最近、僕の敬愛するアーティストたちが、ラディカルな思想の持ち主であることをあからさまに主張するようになり、ファン層がそれに振り回されるという事象が観測され始めている。 この問題はネットが生まれるよりも前から存在しているが、ネット、特にSNSが…

FUJI ROCKから平沢進さんに興味を持った人のための『平沢進・入門』

太陽系からサワッディークラップ! 語彙低下でFUJI ROCK2019に出演した平沢進+会人(EJIN)のライブレポをしたAchelouと申すものです。 achelou.hatenablog.com 沢山の人に読んでもらって本当に嬉しいです。 執筆当時、相当興奮してしまったせいで、「極めて…

【2019年版】平沢進さんのFUJI ROCKの感想。Nice Nice Very Nice。

僕が好きな平沢進さんというアーティストがFUJI ROCKに出たんですよ。 いやぁ、よかった。めっちゃ良かった。 おじさんライブ終わったあと3週くらいしちゃったよ。 平沢ファンも喜ばせ、なおかつ初めて聴く人も比較的聴きやすいセットリストだったと思います…

中野テルヲはいいぞ

TERUO NAKANO 1996-2016 アーティスト: 中野テルヲ 出版社/メーカー: Beat Surfers 発売日: 2016/03/16 メディア: CD この商品を含むブログを見る 中野テルヲさんは平沢進さんがフロントマンだった「P-MODEL」というバンドに所属していたミュージシャン。ベ…

「賢者のプロペラで偏頭痛が治った」という情報への個人的意見

『賢者のプロペラ』が頭痛に効く? 尊敬する音楽家の平沢進氏がまたもや話題になっている。アングラな世界で音楽を発表していた平沢氏がいきなりフジロックに出演することでも話題になったけれど、今度は少し毛色が違うみたい。 平沢氏が2000年に発表した『…

ASIAN KUNG-FU GENERATIONの思い出

今週のお題「平成を振り返る」 はてなブログ今週のお題の力を借りて記事を一本。僕が個人的に平成ロックバンドNo.1だと思っているASIAN KUNG-FU GENERATIONについての思い出を。 僕が聞く音楽は、6割平沢進周辺、4割それ以外だ。この4割の中でもかなりの割合…

平成最後のEnya推し──令和でも「ああEnyaだ」という安心感を語り継ぎたい

Enyaはいい。いつ聴いても、「ああEnyaだ」となるのがいい。それが僕の、心の津波をなだめてくれる。どんなに荒れていても、とはいかないが、少し荒れている程度であれば、吹き荒れる偏西風や貿易風が止まり、さらには月が引力を失ったかのように波が止まっ…

記事タイトルで質を騙さないとブログなんて読んでくれない

タイトルの付け方を変えようと思っている。 「〇〇について」というタイトルの付け方をここ数カ月にわたってしている。それまでは何かとタイトルを考えるのに時間を掛けていた。どれだけ時間を割いても、これいいじゃんと思えるような、魅力的なタイトルを付…

コヤマナオコ他『100万トンのバラバラ オリジナル・サウンドトラック』―ポンコツほっこり

100万トンのバラバラ―面白いタイトルですよね。 2010年にアクワイア開発、ソニー・コンピュータエンターテイメントから発売された” 解体切断アクション”ゲームです。所謂、パズルアクションゲームと言ったほうがしっくりくるのではないでしょうか。 僕はこの…

平沢進『SIREN』―優しいサイレン

SIREN 平沢進 リリース:1996年8月1日 電光浴-1 サイレン*siren* On Line Malaysia Siren*セイレーン* Nurse Cafe Holy Delay Gemini Day Scanner Siam Lights 電光浴-2 Mermaid Song 夕暮れ時に聞きたくなるアルバムは何ですか、という日常ではまず聞かれな…

不安や恐怖はホログラム―平沢進「ホログラムを登る男」

※「Wolrd Cell 2015」のネタバレと、ホログラムを登る男の独自解釈が含まれます。なのであらすじとかそういうのが分かる人向けの記事です。DVDまで内容を知りたくない方や、お前の意見は聞かねえよという方は記事の閲覧をお控えください。念のため。 平沢ソ…

凄味の達人 平沢進

凄味 すご‐み【▽凄み】 ①すごい様子。すごい感じ。 「 -のある顔」②相手をおどすような態度や文句。 「 -をきかせる」(大辞林 第三版より) 小説家の筒井康隆さんが昨年、「創作の極意と掟」というエッセイを出された。 創作歴60年の大作家はその著作にお…