点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

ググるでもDuckるでもなく、Amazonることの有効性──烏賀陽弘道『フェイクニュースの見分け方』を読んで

社会問題について知りたいとき、アマゾン検索で書籍を検索することにしたのは、大学に入ってからだった。それは今でも続いている。他人の言葉に影響されやすい僕は、自分なりにリテラシー向上と情報検索の方法を改めなければ、粗雑な情報を掴まされて、いつ…

怠惰の範囲

何事にも億劫になるとき、これは病気によるものか、それとも怠惰なのか、その判断が付かなくなることが、うつ病になってからの僕のひとつのテーマだ。 身体が全く動かなくなる、悲観妄想がとまならない、希死念慮が発生するなどは、病気のしわざとすぐに気が…

寝ることについて

寝るとスッキリして体調が戻る。当たり前のことだ。しかし我々現代日本人は眠りを疎かにしがちだ。日本人は世界で最も眠らないとされている。1ヶ月前のニュース記事にこんなのがある。 日本人の平均睡眠時間は「世界最短」 ショートスリーパーの割合も最多に…

Twitterではなく字数制限が無い場所で格闘してほしい

社会問題を論じるとき、Twitterを未だに論壇として活用する文化人、インテリが多いと感じる。好意的に見れば啓蒙思想の現れだが、神経症的な極右極左の糾弾に遭ったり、誤解されたまま情報が伝わったりと、裏目に出ているケースが目につく。 自分の知性にあ…

心をハリネズミにする方法──香西秀信『レトリックと詭弁』

僕は口喧嘩が弱かった。いや、いまでも弱い。喧嘩の次に、議論に弱い。読書をしているのだからディベートに強いんだろうという、良くない先入観で立ち向かわれることが度々遭ったが、コテンパンにやられてしまう。というより、丸め込まれてしまう。 なぜ丸め…

気分、あるいはモード

「持続していること」や「習慣」とは無意識レベルにまで落としこまれた活動のことを言うのだと思う。それ以外の趣味・活動については、その日の気分で実行可能か不可能かということが決まる。僕には音楽、映画鑑賞、ブログ、読書などなど趣味があるが、それ…

クソ期再考

何度もクソ期がぶり返す。食欲がわかず、スマホを数分いじっては投げを繰り返し、焦燥感で何かしようと思っても長く続かず、それに落ち込み布団で寝転がって一日が終わるような状態を、僕はクソ期と呼んでいる。医学的な専門用語では、おそらく「混合状態」…

他者に対する無力感

身近に感じていた人間が、陰謀論にハマったり、自然派ママになったり、マルチに引っかかっていたり、怪しいオンラインサロン会員になったり、自己啓発信者になった時の、あの置いていかれた感じ。 カルト宗教に入っていた場合などは諦めがつくのだけれど、上…

北欧は本当に幸福か──マイケル・ブース『限りなく完璧に近い人々 なぜ北欧の暮らしは世界一幸せなのか?』

幸福な北欧の人々 僕のような煩悩の塊と化した現代の日本人が北欧の国々を見るとき、ひたすらに羨ましく思えてくる。だが、同時に「実際のところどうなんだ?何年も連続して幸福度が高いって、本当なのか?」という疑問を持つ。 その疑問に、ある程度面白い…

何かをおすすめされたらすること──そしてマウントクソ野郎との付き合い方

昨日1500字がちょうど良いとか記事で書いたのに1500字超える文章を投稿するってどうなの?でもずっと下書きで「そろそろ成仏いいすか」って訴えかけてきていた記事だったんです。それを加筆修正したものです。お焚き上げ~。 おすすめ戦国時代 ステップ1:心…

僕の適正文量は約1500字かもしれない

憧れの2000字超え ブログ記事は、僕が書く場合、1500字くらいがちょうど良い気がしてきた。 現在活動している書評家の個人ブログの特徴をかいつまんでみた。松岡正剛氏やDain氏、HONZレビューや冬木氏のような書評サイトの平均文字数は2000文字を超える。 彼…

Google AdSenseを出来心で審査出したら通った

あげるうだつも無い毎日を過ごしているので、ムシャクシャしてブログ周りをいろいろいじっていた。グループを追加し、タグ付けをし、カテゴリ未分類を何かしらに分類していった。おお~なんかブロガーっぽいじゃ~ん、ついでだからGoogle AdSenseにでも登録…

ただ観るだけで「いいな」と思うアニメ──『スーパーカブ』(5話までのネタバレあり)

僕はノーライセンスマンだ。この世に様々ある免許という免許を何一つ持っていない。運転免許はその代表格だ。ありがたい事に東京に生まれ、生活圏を東京以外に拡大せずとも生き延びることを選べる精神性を獲得したことにより、徒歩と電車で事足りる生活を送…

ブックダーツの缶あかなくなった悲しい

日常は突如として崩壊する。愛用していたブックダーツの缶の蓋が開かなくなった。 自分で購入したブックダーツと、人からプレゼントされたブックダーツの2缶分がストックとしてある。すでに1缶はほぼ使い切っており、開かなくなったブックダーツの方は潤沢に…

散歩日誌 2021/05/01

近所に自然公園を見つけたのが3日前だ。 存在は知っていたがなかなか行く気になれなかった。久しぶりに身体が動くようになったので散歩に出かけるついでに足を運んでみた。大当たり。散歩にうってつけな場所であると判明した。今後もお世話になるだろう。 そ…

読書が苦手な人がちょっと頑張ってハードルを超えるありきたりな方法

全く本を読めないけれど本が読めるようになりたいという人に向けて、自分なりに「こうしてみれば」という方法を考えてみる。気楽に読んでほしい。 1:図書館のカードを作る 1-1:「くそめんどいので、普通に書店で買うわ~」という人へ。 2:読みたい本を見つけ…

社会は残酷と悟った人の本──ふろむだ『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている 作者:ふろむだ 発売日: 2018/08/09 メディア: Kindle版 ハロー効果、利用可能性ヒューリスティック、後知恵バイアス、認知的不協和、一貫性の罠……などなど我々はどうやら、色眼鏡をかけて現実を…

次に読みたい小説

世の中には、現実社会の現象に紐付けて、特定の作品の名前をぽんと出す本当の読書人が居る。自分はそういう人間にはなれそうもない。本を読んでは忘れる人間だから。 本を読んでいればいつしかそういう能力が身につくかもしれないと思っていたが、僕の脳はそ…

あらゆる能動的な行動は評価されるまでは自己満足だ

あらゆる能動的な行動は、評価の仕組みが現れる、あるいは仕組みに取り込まれるまでは、自己満足の領域を出ない。 そう考えると、いろいろ気分がラクになった。表現することが趣味だからだ。誰かから依頼されたりした表現物はこの限りではないが、能動的な表…

断定する人は科学的に怪しい──吉森保『LIFE SCIENCE』を読んで

LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義 作者:吉森 保 発売日: 2020/12/17 メディア: Kindle版 一言で本書を説明するならば、細胞生物学とオートファジーの基礎的な知識を学べる書籍だ。しかし注目すべき点がある。第1章…

スマホは玄関においてから寝る──アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』を読んで

引くほど睡眠改善した 『スマホ脳』という書籍を読んで、自分のスクリーンタイムを見たところ、休日に18時間とか使っていることが判明した。ちょっとやばいと思ったので、「寝る部屋にスマホを置くべからず」という書籍からのアドバイスを実行した。電源を切…

生きること

食事できた 風呂入れた 歯磨きできた 眠れた 本を読めた 書類を送れた 生きることができた。これでよし。それでよし。人の尺度は一先ずおいて、できることから一歩ずつ。 焦らずに牛となれ。

ADHDや「自分の不器用さ」に悩むあなたに寄り添う『発達障害サバイバルガイド』

CAUTION この書籍に習って注意書きを書いておく。 あなたが発達障害の二次障害で、うつの底にいる場合、あなたがやることは「ただ休む」「横になる」ことである。ただ布団に寝そべりうつの底をやりすごすのは厳しいことだが、我々が抱える病の力はそれほどに…

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||の感想(ネタバレあり)

タイトルはTwitterのミュートワード避けである。誠に卑しい悪知恵であり、こんなタイトルをつける卑しい人間のエヴァ感想なんぞ卑しいに決まっているので、読みたくない人はブラウザバックを推奨する。 さらに言えば、「シン・エヴァ 感想」と検索すれば読め…

「焦らない」ための、牛

うつ病になってから、一番実践が難しいと感じるのは、「焦らない」ということだと思う。 回復、寛解を焦るあまりに、不必要な努力をしてしまい、精神を消耗し、さらにうつの度合いをひどくしてしまうというのは、うつ病アルアルだ。 うつ病になってから、仕…

それでも「気合い」は必要だ

心理学インフルエンサーたちにより、「意志力」を消耗せず日々の暮らしを充実させる術が流通している。このようにすれば、やる気が起きるとか、そういうアレだ。 しかし、最終的には「やる・やらない」という判断を個々人がすることになる、という視点があま…

『完全教祖マニュアル』

完全教祖マニュアル (ちくま新書) 作者:架神恭介,辰巳一世 発売日: 2016/07/29 メディア: Kindle版 2009年に発売された教祖になるための実践本である。 嘘だ。その体裁を取った宗教理解と文明批判の書だ。ただ、「最後の最後まで教祖になりたい人向けのビジ…

自立再考

幼少期に「自立しろ」と言われすぎると、きっとうつ病になる。僕がうつになったひとつの原因は、自立という言葉にとらわれ、人に頼ることが下手だったからだと考えている。 自立とは、「自力で誰の支援も受けずに物事を遂行していること、状態」を指す。脳が…

痩せるのが難しい理由を知っても、痩せることは無い

衝動的な過食により、とうとう体重が100Kgを超えた。しかし過食をやめられそうになく、医者に相談するつもりだ。もともと太っていたので、さらに食欲に拍車がかかってしまった状態だ。間食と高カロリーな食事を我慢しようとしても、結局無意識に食べてしまう…

今、読んでほしい本『フェイクニュースを科学する』

フェイクニュースを科学する: 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ DOJIN選書 作者:笹原 和俊 発売日: 2019/02/27 メディア: Kindle版 冷静にフェイクニュース現象に眼差しを向ける 笹原和俊『フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プ…