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点の記録

点だけ打って線を引けない男が、点と点を結ぼうとするブログです。

自己啓発本について

オフィス街にある本屋さんは、どこに行っても自己啓発本がレジ横や目立つところに置かれてあることが多いな~とずっと思っていました。やっぱ人気なんですね。僕も好きな時期がありました。そういう時ってもう、タイトルが怪しければ怪しいほど面白かったりしちゃってましたね。ビジネス書どれくらい売れているかって根拠を探そうとしましたが、こういう本の分類があやふやらしくてしっかりとしたデータが見つかりませんでした。僕の調べ方が悪かったのかも。そういうデータあったら教えてほしいです。

周囲の人物ではなく、全然住む世界が違う知らない人にお悩み相談ができる感覚で読み進めることができるのが自己啓発本です。内容は読書の習慣がない人でも読みやすいような平易なものから、心理学や社会学を用い、難しい理論を展開して科学的根拠を提示しつつ「あなたのマインドは変えられる」というように謳うものまで、多種多様です。

どんな本でも大量に読める「速読」の本 (だいわ文庫)

 

僕の個人的な話をすれば、読書の習慣がついたのは自己啓発本の類を読んだからでした。ペルディード・ストリート・ステーションというまあまあ長い小説を、速読技術を使って読んでしまおうということで速読の本を買ったのがきっかけで読書をするようになりました。

さらに言えば、読書を始める前まで、留年したことを半年間ほど引きずっていました。

パニック障害一歩手前のような新型うつ(笑)状態になって、自分なりに精神的に参っていたのですが、自己啓発本を読み漁ったおかげで粗方気分が楽になり、それが取っ掛かりとなっていろんな人に相談するきっかけなどを持てるようになったりすることができたという体験をしています。

なので、自己啓発本に対して悪いイメージは持っていません。

あたらしい習慣がついたり、思いつきもしなかったような価値観が自分の中に入ったりしやすいのが自己啓発本の良い所でしょう。「しやすい」というところがミソです。元来読書というのは新しい価値観なりを得たり、自分が持っていない知識を調べたりする行為ですから、自己啓発本が特別そういう効能を持っているというわけではもちろんありません。

なぜ「しやすい」のかといえば、やはりそれは他のジャンルで生き方なり何なりを説いている書籍よりも内容が「理解しやすい」工夫がされているから―文章や言い回しが簡潔で読みやすく、文字数もそれほどなく、文字の大きさは大きく、行間も空いていて読みやすい等―でしょう。聖書やコーラン、仏教の教えなんかよりも全然わかりやすいです。

また、本の帯やキャッチコピーを読んで予想される通りの具体的な方法やトレーニング方法などが書かれてあることが多いので、抽象的なアレコレを扱う哲学的なものや、そんなこと考えてどうすると思われてしまうような社会科学の本よりも、極めて「日常的」ですよね。

その他にも、「コンプレックスの克服」を掻き立てたり、「自分らしさ」を追求してみたりと要因はいくらでもあるように思えますが、「日常の生活態度や生活様式により良い変革をもたらす」というものが、自己啓発本に共通する内容であると言えるのではないでしょうか。それが理解しやすさ、価値観の受け入れやすさに繋がっているのかもしれませんよね。

自己啓発本は日常的で、非常に親しみやすく、為になる本も少なくないです。ただ覚えておかなくてはならないのが、これらの本は消費者の不安を解消するという前提があって成り立つものであるということでしょう。仕事や健康、人芸関係など、我々は多くの悩みを持っています。その悩みや不安の解消にダイレクトに働きかけようというのが、所謂自己啓発本、ビジネス本、ハウツー本と分類される書籍の狙いです。

「あなたの今の状態では社会は生き残れない!」「この考え方を実践しなければ負け組になる!」というような帯のキャッチコピーが散見されるように思えます。気弱になっている人向けと言っても過言ではありません。

しかし、この気弱になっている人というのは非常にカモで、自己啓発本に書いてあることがどうしても実践できなかったりすると、真面目な人などは著者の有料セミナーだったり大枚をはたいて著者のコーチングプログラムに参加しようとします。

別にそれが悪いことだ!悪だ!とかいうつもりは無いです。ただそのようなものに参加するリスクを考えてみてほしいということです。彼らは「善意でやっている」ということを強調して来ると思いますが、これらは基本的にビジネスでしょう。ビジネス善意です。人に悩み相談をする時と違って、有料のセミナーなどに参加するということは、主催者側からすると「お客様」になるわけですよね。だからいい思いして帰ってもらおうと努力するはずです。それがやる気なり、ポジティブに作用すればいいのでしょうが、もし自分に好意的な人が周りにいるのなら、そういう人を探して悩み相談をするほうが良いような気がします。著者という権威に弱いのか、身近な人の話のほうが受け入れやすいのか、という性格上の違いもあるでしょうから、一概には言えないことですけれどもね……。

ただ、そういうセミナーなりに参加するときは、「あなたに救いを求めにきました!」ではなく、「お前の提供するサービスを買ったのだから、有益な情報を出せ」くらいの気兼ねで参加しなければ、お金をむしり取られる危険性があります。

「イヤな気持ち」を消す技術

悩みというのは大概、人に話すと解決するものであると思っています。悩みは基本的に解決策が見えている、またはその糸口は掴んでいるのだけれど、あと一歩踏ん切りがつかないという状態だと思っています。具体的な内容であれば、然るべき相手に相談すれば解決されるはずです。

お金のことだったらお金持ちに相談すればいいし、人間関係だったらそういう付き合いがうまい人に相談すればいい。健康だったら健康に気を使っていろいろやって、成功している人に聞けば済む話です。人前に出るのが怖い、人と話すのが怖いのであれば、信ぴょう性はどうであれ、ネットの住人とコミュニケーションを取ればいいですよね。こういうことができてる人に自己啓発本はもう殆ど要らないでしょう。自分がやってきたことの答え合わせに使える程度じゃないでしょうか。

僕は自己啓発本を読んで読書の習慣が身につきました。でももちろん、そういう本を読んで身につかなかった技術の方が多いです。

読んだら絶対お金持ちになれる本だとか、絶対前向きになれる本だとか、そういうのも何冊も読んでいた時期があって、普通の人よりも自己啓発本を読んでいると思います。でも一向にお金持ちにならないし、多少ポジティブ思考になりましたが、未だにネガティブが邪魔をするときがあります。

本というメディアは読み手によって解釈が違います。読み手が読みたいように解釈しますよね。他の本に比べると、自己啓発本の読み手の解釈の仕方は極端で、「何いってんのお前」か「言いたいことは分かった。実践しよう or それでも自分にはできない」という2(3?)通りほどくらいしか無いと思います。そもそも本に書いてあることの実践って難しいことですよね。本当にこれやってみたい!と思うようなこと以外、実践しても大して続かなかったりしますが、こういうところ自己啓発本うまいな~と思えて仕方がありません。

実践をするには著者に教えを請うしか無いのだと思わせる手法にハマっていないかということは、読んだあとに確認しなければならないものだと思います。

でないと煩悩肯定の新興宗教にハマっているのとなんら変わらない意識状態にさせられてしまう気もします。その道具として本が使われるというのは肝に銘じつつ読書、とくに自己啓発本を読むときの心構えとしつつ読んでいきたい今日このごろです。

日常に侵入する自己啓発: 生き方・手帳術・片づけ

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 自己啓発本について考える上で非常に参考になった本なので、近いうちにこの本に関する記事も書きたいです。

 

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