点の記録

点と点が結ばれるのをじっと待つブログ。主に書籍について。サブで音楽やら映画やら。

趣味をプロレベルにまでしたいならどういう生活をすればいいか

 自分が趣味だと思っているものを、仮にプロレベルにまでスキルとして熟練させるにはどうすれば良いか、ということを考えてみる。

 まずこの記事を読むにあたって受け入れて頂きたい前提がある。
 それは「時間をかければかけるほど熟練する」ということだ。

 スキル習得において、効率の良いやり方とか、個人の性格、向き不向きなど、不確定要素を一切考慮せず、時間をかければかけるほど良いという前提で考えてみたい。もちろん、この前提にも反論はあるだろう。効率の良いスキル習得方法があれば、1日30分でも3年立てばプロ並みになれるかもしれない。だがそんなもんが誰にでも効くなら、もっと独立開業している人口が増えても良いはずだ。大事なのは量ではなく質であるという主張もあるだろうが、質を高めた上で時間をかければ更に上達するわけで、この意味では、なにか物事を熟練させるには、時間をかけない手は無いと考えている。

 ではまず、一つのことを仕事として熟練するにはどれほどの時間がいるだろうか。

 ジャーナリストのマルコム・グラッドウェルが書いた『天才!成功する人々の法則(原題:Outliers)』という著作がある。この本でグラッドウェルは、「かつて天才だと言われていた人々は、最低でも1万時間くらい練習とか仕事に費やしてたよ」というシンプルな主張を提示した。

 あまりにも身も蓋もない。さらに言えば残酷である。なぜならこの主張は言い換えれば「天才でも最低1万時間は必要である」と見ることもできる。我々凡人はどうすればいいのだろうか……と途方に暮れるしか無い。

 だから、チートを好む成功法則界隈では不人気な印象がある。それにしても、そりゃそうだよなと頷ける妥当な主張だ。こういう当たり前のことを言ってくれる本は最近の啓発本では見なくなったので貴重である。

天才!  成功する人々の法則

天才! 成功する人々の法則

 

 仕事にどれだけ人生を費やしているかという計算してみる。山崎の場合、拘束時間はさておき実労働時間でみてみると約9.5時間ほどだ。出勤日を1ヶ月20日とすると、約190時間仕事に費やしている。1年で2280時間。山崎は今の仕事についてから3年も経過していない。1万時間を一つの基準にするならば、5年目である程度熟練した人材になる予定である。向き不向きもあるだろうが、職場の凄く仕事できる人を見ていても、5年かそれ以上勤めている人が多い気がする。

 ちなみに、2280時間というのは1年の26%を仕事に時間を使っている計算になる。日本人の平均就業時間が9.1時間だから、だいたい日本人は30%くらい仕事に人生を使っていることになる。もし働きたくもない職場にいるのなら即刻やめたほうが良い理由はここにあるかもなと思った。1年の3割を辛いことで占めるのは自然な状態ではない。

 話がそれた。

 さて、趣味を仕事レベルにまで到達させるために必要な時間も1万時間ほどであると仮定したとして、どの程度の年数で達成可能か。

 毎日3時間、365日続けたとしても10年かかる。

 もし仕事と同じレベル、つまり5年ほどでプロ並みの腕前をこさえたいのであれば、仕事と同じ量(山崎の場合は9.5時間)をかけてやる必要がある。

 9.5時間既に仕事に取られているので、もし9.5時間別のことだけやろうとすると、睡眠を含めたその他の生活を5時間で処理しなければならない。身体を壊す。確実に壊す。

 では休日を勤務時間分ほど利用し、足りない分を平日に回すという考えはどうか。休日が10日あると仮定するなら95時間稼げる。1ヶ月の労働時間は約190時間だから、残りは190-95=95時間。これを20で割ると、4.75時間。

 つまり……もし山崎のように、1日9.5時間働き、10日もお休みが貰えるという条件で勤労されている方が、仕事時間と同じ時間だけ趣味を確保し、5年間で熟練しようとするならば、毎日同じことを、出勤日に4時間45分、休日に9時間30分続けると、約5年で1万時間に到達し、プロ級になれるかもしれない。

 

 きっつ!!!

 

 お手軽自己啓発に頼りたくなるわけだよな。

 ところで、あまり趣味に一生懸命になっていない人が多い気がする。ネットを見渡せばたくさんいる。それで中には「プロになりたいな~」と思ったり、それで終わってしまっている人もいる。創作活動なり、スポーツなり、ブログという公開オナニーなり、仕事をもらうためにやるわけでは無いけれど、どうせ趣味として始めたことがあるなら、人よりも上手になっておきたい気がするのは僕だけでしょうか。

 逆に言えば、10年頑張ってから、ようやく「自分には向いていなかった」と言えるのかもしれない。損切りをするにしても、2~3年は続けてみないことには分からない。「才能がない」と諦めるよりも、毎日3時間続けたいと思うものか?と自問すれば、才能なんぞに悩まされないで済む。なかなか上達しないのは、時間をかけてないからだ。

 努力不足は嘆いても仕方がない。