点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

書籍-哲学

『夫婦・カップルのためのアサーション』──自分のためか、相手のためか、両者のためか

「君はとても口が悪い。死ねとかすぐに言うのはとても不愉快だ。僕の前では言わないでほしい」 これは僕が以前お付き合いしていた女性に対し、付き合って3ヶ月目あたりで僕が口にした言葉だ。このとき、確か彼女は仕事先の愚痴(だったと思う)を言っていて、…

まあまあ論理的になるための「誤謬チェック」

「論理的である」ということを、僕のような論理的思考に欠ける人間は、いまいちピンと来ない。 帰納法、演繹法、三段論法、ロジカルシンキング、トゥールミン・ロジック……論理的な考え方とはどういうことなのかをインターネットで調べると出現する数々の思考…

『労働2.0』は「立志術1.0」だった

労働2.0 やりたいことして、食べていく 作者:中田敦彦 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2019/03/16 メディア: 単行本 『◯.0系』(テンゼロケイ)と僕が呼ぶ本には、個人的ハズレが多い。図書館でたまたま見かけて借りて読んでみた『労働2.0』も、ご多分に…

無手勝流の哲学入門

ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を、キルケゴールの『死に至る病』を注釈として読むという化学反応を楽しんでいた人がいた。名を木田元と言う。 わたしの哲学入門 (講談社学術文庫) 作者:木田 元 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2014/04/11 メデ…

人権としての教育──教育、学習の権利と義務の構造を知る

人権としての教育 (岩波現代文庫) 作者: 堀尾輝久 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/08/21 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 権利として、教育はどのように保障されているのか。 僕らは義務教育を受け、当たり前のようにある程度の教育を施…

大貫隆『聖書の読み方』ーー読みづらい聖書を紐解くバイブル

聖書の読み方 (岩波新書) 作者: 大貫隆 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2010/02/20 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 40回 この商品を含むブログ (21件) を見る 教養のために聖書を買ったけど挫折した人っていない?僕はそのクチなんだ。 Kindleには…

宗教の奥義は言語束縛であるー『宗教の秘密』

宗教の秘密 作者: 苫米地英人 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2012/03/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 3人 クリック: 8回 この商品を含むブログ (3件) を見る 宗教の秘密: 世界を意のままに操るカラクリの正体 作者: 苫米地英人 発売日: 20…

『知の編集術』/松岡正剛

知の編集術 (講談社現代新書) 作者: 松岡正剛 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2000/01/20 メディア: 新書 購入: 8人 クリック: 134回 この商品を含むブログ (97件) を見る 「知の○○」という題名の本に、あまり当たりは無い。これは文庫-LOGの『9冊目「知の…

カント『啓蒙とは何か』

永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫) 作者: カント,中山元 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2006/09/07 メディア: 文庫 購入: 19人 クリック: 104回 この商品を含むブログ (101件) を見る さっくり読める哲学古典。気持ちの良い出落…

世界十五大哲学──歴史を知ることは遠回りではない

世界十五大哲学 (PHP文庫) 作者: 大井正,寺沢恒信 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2014/02/05 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 本書は哲学史の本である。本書を読めば、哲学史の基本の部分が分かるように設計されている。僕自身が入…

『哲学用語図鑑』──哲学に興味を持てるかの基準はこの本で

哲学用語図鑑 作者: 田中正人,斎藤哲也 出版社/メーカー: プレジデント社 発売日: 2015/02/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (7件) を見る 「教養持つべし!」の風潮を感じると、哲学の道を志す人が現れる。僕だ。 なんか良いじゃ…

『哲学はなぜ役に立つのか?』―概念で考えることが哲学

哲学はなぜ役に立つのか? 作者: 萱野稔人 出版社/メーカー: サイゾー 発売日: 2015/08/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る 「昔の思想を勉強したり、教養として頭に入れておくということは、現代社会を理解する上でとて…

価値観を押し付けてくる奴は嫌われる

批判される道徳の「教科化」 道徳の「教科化」が進められているという。 佐貫浩氏『道徳性の教育をどう進めるか 道徳の「教科化」批判』では、このことが痛烈に批判されている。 道徳性の教育をどう進めるか 道徳の「教科化」批判 作者: 佐貫浩 出版社/メー…