点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

やっぱり「気にしない」ことがよく眠る秘訣だった──『必ず眠れるとっておきの秘訣』

一個前のエントリーで紹介した『睡眠の科学』という書籍を書いた櫻井武さんによる睡眠実用書で、もしかしたらこっち先に読んでおいたほうが良かったかなって思うレベルで分かりやすかったです。Kindle Unlimitedで読み放題です。

必ず眠れるとっておきの秘訣! 最新の睡眠科学が証明する~今までの睡眠本では眠れない人へ
 

Kindle Unlimitedで読めるいい実用書って少ないんですよ。ノンフィクションだと、かなりトンデモ本やニッチな分野の本が多い印象があると思うんですが、そんな玉石混淆の読み放題サービスの中でも、かなり有用というか役に立つと言うか、信頼のおける内容なのではないかと思われます。

この櫻井武さんは本格本寸法の睡眠の専門家であり、ナルコレプシーと脳内分泌物質オレキシンの関係性を発見した医学博士であります。

本書の構成として、

  • 第1章では睡眠についての俗説の真偽を専門家の視点から説明し、
  • 第2章、第3章では『睡眠の科学』のサマリー版的な形で、なぜ人は眠るのか、覚醒するのかを解説。
  • そして第4章が本書の核であります、より良い睡眠を取るためにはどうすればよいかをガイド。
  • 続く第5章では睡眠薬のメリット・デメリットについて
  • 第6章では不眠症意外の睡眠障害について
  • 第7章では現代人が多く持つ睡眠に関する疑問に答えていく
    という流れになっています。

よく眠るためのテクニックを知るだけでなく、なぜ不眠状態が慢性化するのかということを、脳神経科学の知識を仕込まれてから解説されるので、なるほどこれは筋が通っているなあと納得できる構成になっております。

また、睡眠薬の弊害には、程よく深く突っ込んでいるかと。睡眠薬が必要な不眠症は実は少なく、眠れるようになったら徐々に卒業すべきだということは、分かっていても見落としがちな知識です。

さて、山﨑がこの本を読んだ最大の収穫はなにかということですが、第4章、それから第7章の情報でした。

まず第4章から得られたのは、眠れない多くの原因は、心因性によるものだということを理解せよということでした。布団やベッドで眠れない経験を積むと、「ここでは眠れない」という「情動記憶」を無意識的に獲得してしまい、それが「眠れるだろうか……」「7時間しっかり眠れるだろうか……」という不安を助長する原因にもなるので、その前提を取っ払う、つまり、「眠りにこだわりを持たない」ということが大前提に来るということが書かれています。

「勝手に眠くなるのを待って、自然に寝て、起きて、日中の行動に支障がでなければOK」というのが、第4章の要約と言えるでしょう。

………………。

はい。

 

 

 

あ、よい睡眠を!!

(すげえいい本だから本当はもっと色々書きたいけど睡眠にこだわらない実践ということで強制終了

(第7章は是非ご自身でお読みください)