点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

図書館と漫喫を使えないのはきつい

新型コロナウイルス流行によって、図書館が使えなくなった。

読書とは金のかからぬ良い趣味であると思っていたちょっと前の自分をひっぱたきたい。少し考えればわかることだが、図書館は感染症で一発アウトであり、さっそく書籍は購入しなければ(自分にとって)新しいものを読めなくなってしまった。

書店員としては、もちろん職場でどんどん本を購入し、売上に少しでも貢献したいところだが、己の欲望のままに本を購入してしまうと、少ない稼ぎはあっという間に底を尽きる。かくして、Kindle Unlimitedをこれでもかと利用する日々となった。

Kindle Unlimitedは、旬の過ぎた小説、あまり注目されなかった自己啓発&ハウツー本、豊富なエロ漫画、官能小説、アマチュアが書いた誤字脱字オンパレードのPDFなどを、10冊の枠をうまく活用して読み漁ることができる、月額980円+税のAmazonサービスだ。数少ない固定読者でも絶対に気がついていないと思うから言っておくと、右側にKindle Unlimitedのアフィリエイト広告を貼り付けているから、Netflixに飽きた兄ちゃん姉ちゃんはここから登録して、電子書籍の肥溜めに身をうずめてみてほしい。

レコメンドされる8割がゴミ本(というより僕の興味の範囲外)の中から、宝を探し出すというのが面白い。Kindle Unlimitedは宝探しだ。ついでに本も読める。

しかし最大の欠点がある。目が疲れる。紙の本を読んでいたって目が疲れるのに。友人からもらったKindle ペーパーホワイトであればそれほどだが、それでも紙の本に慣れた人間からすると、結構きつい。

財布を無くし、シンセサイザーが死に、低気圧の襲来とともに自律神経を乱され、なんか最近気力を消耗している気がするこの頃、本を読む体力を奪われるのはちと苦しい。なので早々に新型コロナウイルスにはご退場してもらい、図書館には復活して頂きたい。

もう一つ図書館と並んで利用不可によって苦しいのは漫画喫茶だ。

書店員になってから利用頻度が増えた。それまで、漫画はほとんど読まなかった。読んだとしても、『よつばと!』ぐらいだ。『よつばと!』はいい。何も考えないで読める。

そんな状態の僕だったが、先輩から「ワールドトリガーは読んでおけ」と言われたので、読むために漫喫を利用したのがキッカケで、度々利用していた。話題の漫画作品を勉強しようと思ったからだ。買うまではいかないにしろ、読んでおきたい作品を一気読みするために利用していたが、緊急事態宣言以降はご存知のとおりだ。

漫画にしても書籍にしても、金持ちで、自分専用の書庫なんてのがあったら、気前よくドカドカ購入したいところだけれど、今のとろこ金持ちになれる見込みもヤル気も無いから、節約できるところはどんどん節約しなければならない。最低時給で働く貧困層は、コロナによって生活だけでなく、趣味するにも一苦労だ。一刻も早い事態の収束を願いながら、Kindle UnlimitedでTARZANの筋トレを読んでいる。絶対にやらないのに。