点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

30歳最後の日に近況報告

長らく更新していなかったこのブログを、ちろっと気まぐれに更新してみようと思ったので書いてみる。

 

文章書くという営みは、ブログという形では無いにしろ続けていた。

もちろん、まともな文章ではない。

TRPGのキャラクターシートという、同好の士以外の人には絶対に見られたくない文章を、恥部として量産する日々を、この2023年は送っていた。

恥部と自虐したが、キャラクターシートの作成は、まるで中学2年生の頃に戻った心地で、大変に楽しい。

TRPGをうっすら知っている外野の人たちからしたら、実に痛々しい行為に映るかもしれない。いい年こいた大人が、おままごとの延長線上にある遊びに熱を入れているのだから。

しかし、TRPGは、僕にとっては人生を生きるために必要な営みであったように思う。

というか、大げさに聞こえるかも知れないが、TRPGのセッションは本当に、生きる理由になったし、今もなっている。マジだ。これはマジ。

セッションの予定をすっぽかすと、3~5人、シナリオによっては10数名に及ぶ人間に影響が出てくるので、よほど限界的な状況でない限りは参加することになる。生きがいを失ったゾンビの如き、鬱の深い谷底にいる時期には無い「積極性」を、TRPGには持てるという発見があった。

これにより、自分は「何もかもがつまらなく感じてしまう」あの地獄のような日々からは、半ば脱却できているのだと実感する。好きなものであっても全く身体も精神も動かない……そういう事態には、もうしばらく陥っていない。抑うつがあったとしても極めて規模が小さいか、ドカン!と底に叩きつけられたと思ったとしても、案外ケロッと回復するということが増えた。絶対に良い傾向である。

本も以前より読むようになった。

このブログで書評をしていた時よりも読んでいるかもしれない。「チューリングテストをクリアした人工知能が存在する近未来SFの世界観で活躍する刑事」のバックボーンを構築するにあたっては、あまり興味がなかった「AIは意識を獲得するのか」という類の書籍を読む動機になったし、1930年代のアメリカ豪華寝台列車が舞台のシナリオをGMとして仕切るときには、アメリカの近現代文化史について調べるために書籍を活用した。

良いことはまだある。

TRPGをはじめたことで、趣味の作曲方面でとても良い体験をした。

セッションに使うBGMを作って発表したことで、それを聴いてくれた人から、「音楽制作の依頼」が来た。はじめて自分が作った音楽で、お金をもらうという体験ができた。金額を提示したら、「この値段で良いんですか!?」と驚かれた。これは人生の中でもかなり大きなビッグイベントになったと思う。

10年間、Achelouの名義で作った音楽は所詮、劣化コピーあるいは縮小再生産カバーであり、見向きもされないものであると思っていたのだけれど、オリジナルの音楽で、なおかつその作品に対価を支払ってくださる方々が、ぽつぽつと現れはじめている。好きなことをやめずによかったと、心の底から思える出来事だった。

とはいえ、体調や気分変調の浮き沈みは相変わらずであり、双極症というのは「良いことがあったから治る」というものではない病気なのだと痛感する1年でもあった。少しでも安定的に、自分の好きなことを継続して行える体力とメンタルを確保したい。

食生活は相変わらずであり、「沼」、あるいは蕎麦ばかり食べている。現在は運動をやめてしまったので体重の減少は止まってしまったけれど、以前のように急激な体重増は発生していない。数年前まで100Kgを超える体重であったが、現在は85kg~90Kgの間を行ったり来たりしている状況だ。また運動を始めて、ゆるやかな減量を再開したいところだ。凍える季節になり、ウォーキングの習慣がほぼ完全に廃れたので、まずはその再開を目指すところからはじめようと思っている。

 

2023年は、「自分のほんとに好きなこと」を再確認する良い年になった。

まだ満足に日常を健全に送れる状態にはなっていないが、幸いにして時間はある。

「自分がやりたいことって、なにかを創作していくことだったんだなぁ」と思えたのは、ターニングポイントだと思う。

確実に人生が楽しくなりはじめている。この高揚は躁状態の時の、苛烈なものではなく、身体全体に緩やかに広がる熱のような、落ち着きのあるものだ。

少なくとも僕の主観ではだけど。

目を背けることができない課題はたくさんある。まだ人に会うのが怖い。電車がきつい。パニック発作もたまに起こす。

その課題に向き合うための意志力を回復させるだけのパワーを、いままでは持ち合わせていなかった。だけど、それとは全く関係なさそうなTRPGという趣味を見つけて、だいぶ心を回復させることに成功したように思う。

2024年は、より健康な状態で楽しいことができるように、心身ともに調整できれば良いと思う。

また余裕があれば更新する。

何の変哲もない、近況報告でしかない文章だけれど、読んでくれてありがとう。

おはようとおやすみの間の時間帯より。 

Achelou