点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

格ゲー面白い

 家族に格ゲープレイヤーがいて、その影響で格ゲーをやるようになった。

 ゲームに久しく触れていなかったせいもあるのだろうけれど、これが非常に面白いと感じている。僕が今やっているのは「スーパーストリートファイターⅡX」(以下スパⅡX)という1994年4月にリリースされたものと、「CAPCOM VS. SNK2」(以下CVS2)という2001年8月にリリースされたゲームだ。

 PS3ゲームアーカイブスで購入したので、基本的には家でプレイしている。元気があるときは近所のゲームセンターに行ったりして、筐体版で遊んでいる。どちらも始めてから1ヶ月も経過していないので、赤子同然の腕前だ。

 スパⅡXの魅力は、レトロゲームならではの荒削りな部分やアンバランスさが、凄まじい奥深さを生んでいるという所だ。キャラ性能の差をどのようにして埋めるのかというのが、25年の歴史の中で研究されており、どのキャラ同士の対戦であっても、腕前次第ではいい勝負ができるという熱さがある。弱キャラとして認識されているキャラクターでも、大会で好成績を納めることも珍しくないらしい。

ストリートファイターコレクション

ストリートファイターコレクション

 

  CSV2はゲームセンターで稼働していたときに、ハチャメチャに上手なプレイヤーのベガを見たことがとても印象に残っている。GC版を既に持っていたのだけれど、アーケードコントローラー(ゲームセンターのようなレバーとボタンのコントローラー)がPS3のものしかなかったので、PSアーカイブPS2版を再購入。

 オリジナルコンボが発動できる「Aグルーヴ」と、それによって相手の体力をごっそり奪えるキャラクターの組み合わせによる対戦になりがちだが、その対策なども練られている。キャラクターを最大3人選ぶことができ、先鋒・中堅・大将をどのキャラにあてはめるかによって、試合結果も異なってくる。その意味では、非常に戦略性の高いゲームになっている。プレイヤー人口がスパ2Xより少ないらしいけれど、それでも面白いのでプレイしている。

CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001

CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001

 

  精神疾患と診断され、実家で療養することになったものの、心の底から楽しめる娯楽がなかったように思う。これまでの趣味であった読書や映画、音楽制作なども集中して行うことができなくなっていた。調子の良いときには何時間でもできるけれど、自己嫌悪や希死念慮が邪魔してくることがある。突如として侵入してくるネガティブな妄想を振り払えず、自分はこんなことをしていて良いのだろうか……と余計なことを思案してしまって、なかなか楽しめなかった。なので、基本的には布団で寝ていることが多かった。

 格ゲーがこれらの趣味と違うのは、じっくりとした集中ではなく、瞬発力を発揮するようなタイプの集中が求められるため、邪念を感じている暇が無いということだ。対戦の間は、「死にたい」とか「自分はダメだ」という邪念が出てこないことがわかった。始めたばっかりで、プライドもクソもないから、対戦で負けてしまったとしても特に「自分はダメだ」と思うことも無い。負けたときに感じるのは自己嫌悪ではなく、「悔しさ」という「前向きな劣等感」である。

 上記のような体験から、精神疾患というのは、ネガティブ妄想をマルチタスクで行っている状態であるように思えてならない。脳内伝達物質の分泌異常という説明が通説であるから、このような認識は間違えているのかもしれないけれど。

 ネガティブ思考を感じる暇もない「没頭」という体験・感覚は、うつの寛解に重要かもしれないなあ……と思った次第。

 とりあえず、ゲーセンで見かけたらひとつよろしくおねがいします。