小室直樹『数学嫌いな人のための数学』──数学に興味を持った本
数学が苦手だという記事は、過去何度も書いてきた。ただ、少し勉強してみると、ちょっと面白いかも、みないな気持ちが湧いてくるから不思議です。試験に出てくる計算問題については、やはりてんでダメだが、数学という学問の背景知識は、いくらかストックが蓄えられたように思う。数学に関する本を、ある程度は読めるようになってきたのではないか。
ところで、数字や数式を見れば頭痛・めまい・吐き気が襲ってくる忌まわしい数学アレルギーという持病を抱えていたのだけれど、それを突破するきっかけになった本があり、今でも読み返して面白いなーと思うので、その本について書きたい。
『数学嫌いな人のための数学』という本だ。
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本多静六『私の財産告白』──貯金ができない人が読むべき本
財産告白
たまには自己啓発本。
僕は金にだらしなく、その場の欲望を金で補ってきたおかげで、金欠の割にはブクブク太ってしまっている。告白してしまうならば、いくらか借金をしている。奨学金も支払っているので毎月やっとこさ暮らして行けている状況だが、これ以上借金を増やすといよいよもって回らなくなる。
危機的状況に陥っても尚、持ち前の楽観主義が災いし、「まあなんとかなるでしょう」と、だましだましクレジットカードを利用する。クズである。我欲を抑えるよりもまずは腹ごしらえ、というような状況。それに加え読書欲求を抑えきれずに読書代が膨らみ、今月は家賃の支払いも危うい状況に陥ってしまった。25歳にもなって恥ずかしい限りだ。
続きを読むピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』──書評ブロガーはこの本を読むべきだ
未読コンプレックス
本が好きであると自負している人に付きまとう、厄介な問題があります。それは、「未読状態」にストレスを感じてしまうということです。
読書が好きである、ということを公言していればいるほど、「あれよんだ?」という問いに対してはナイーブになってしまうものです。真面目な読書術の本をかじってしまった人であればなおさらです。「こういう状態が本を読めた状態である」というふうに、著者が定めた基準があり、それを達成したり、しなかったりすることで、いちいち落ち込んだり嬉しがったりします。
もしそんな「本好き」がいたらこれを読めと言いたい本が、『読んでいない本について堂々と語る方法』です。
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