点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

体重が100kgになった

薬の影響か、うつ病回復の兆しか、最近無性に物を食べたくなる。飲みたくなる。甘いお菓子を買いたくなる。タバコも吸いたくなる。とにかく、味のするものを欲するようになった。そういう衝動に打ち勝つことがなかなかできないでいたら、体重が100kgぴったりになった。

「ではそこらへんの土でも食ってろ。土にも味がある」という人がいると困るので、念には念を入れて説明すると、「美味いもの」が食べたい、飲みたい、タバコであればハイライトを吸いたいのであって、「犬の糞を踏んだかもしれない人が通ったそこらへんの土でも食べたい」という衝動は全くと言って良いほど無い。

贅沢を言うな?ならあなたが先にそこらへんの土を食え。破傷風になってもしらんぞ。

このことを医師に相談したら「薬のせい」と言われたが、もともとデブの心得をマスターしている僕は、これを薬のせいであると認めてしまうと、ブクブクとさらに肥大してしまう恐れがあるので、戒めをここに宣言したい。

と、言いたいところなのだが、過去何回かダイエットに関する宣誓をブログで行った。結果がこれである。なぜだろう。

それは僕が「一貫性」というものを軽視する人間だからではないか?ということに気がついた。

ダイエット本には「目標と過程をSNSやブログに掲載せよ」と読者に指示するものが多数あるが、この手法は一貫性を保とうというまっとうな人間がモチベーションを上げるのには効果的かもしれない。しかし、立派な人間であると思われなくても構わないという人には効き目が薄い。

他人の目を気にする人は、そもそもデブになっていない。ある一定の体重増加や、体型に不備が見つかった場合、即座に減量行為に走る。

デブである、ということは、他人の視線を気にしていないか、気にしてはいても、「あいつデブだよな」と思われることに慣れてしまった状態だと考えている。他人の視線よりも、自分の食欲や怠慢を衝動を優先するのだ。

健康のためなら死んでも良いというようなアンチエイジング信奉者からすると、僕は今すぐに生活習慣を改めなければならない。しかし気持ちが乗っからないダイエットほど苦痛なものはない。デブても良い環境に慣れてしまったせいだ。これは環境のせいにしているように聞こえるかもしれないが、しっかりと自己反省をしている。伝わりづらいと思うけど。

僕の場合、特に甘いものに目がない。カントリーマアム、チョコパイ、フルーツグラノーラなどは家にあると1日で消滅してしまう。これではおしっこが甘くなってしまう可能性があるので、今まで挑戦していなかったことをすることにした。「あすけん」というアプリの利用だ。

https://www.asken.jp/s/

その日食べたもの、体重、体脂肪率を克明に記録していくことをサポートするアプリだ。これをやっていくと、どうやら食事に気をつけるようになるらしい。

三日坊主な性分なので当初は面倒くさいと思っていたけれど、これも一つの認知療法であると理解できた途端に、不思議とやりたくなるのだ。

間食をする際は、その食べ物に含まれる糖質が何グラムか、カロリーがいくらかを調べるようになった。これはデブのすることではない。精神はデブを克服した。あとは就労をしていない分動き、食べ物に気をつけるだけだ。

『小さな習慣』という本によれば、バカバカしいほどに小さな目標を継続することによって、目標の達成による自己効力感の増加と、モチベーションの増加が見込めるらしい。

ビジネス本のジャーナリストが書いている本だからあまり信用ならなかったが、僕は「毎日あすけんアプリを起動する」という小さな目標を定めた。『小さな習慣』によると、それ以上のことをする場合はおまけであるから、あすけんアプリを立ち上げれば本日のダイエット目標達成となる。

本当は「体重計に乗る」を小さな目標にしようと考えていたが、これは続かなかった。体重計に乗ると、現実が見えて死にたくなるからである。

ところが不思議なもので、あすけんのアプリを起動する、に目標を下げた途端、なぜか体重を測りたくなってきたのだ。

もちろん測定の度に死にたくなるのだけれど、「あすけんアプリを起動する」という最大にして最小の目標は達成しているので、前進しているな!偉いな自分!と思えるようになった。笑わば笑え。こうして、現在の体重のことでいちいち落ち込まなくなった。

眉唾ものかと思いきや、この方法は思った以上に自分に合っているとみて、実践していくことにしようと思う。

『小さな習慣』はいわゆる自己啓発本なので取り扱いには注意したいなところだが、図書館になかったら、買ってもいいかもしれないくらいには薦めたい本だ。合う合わないはあるだろうから、推薦したことに対してイチャモンはつけてほしくない。薬と同じ。効く人には効く。

そもそも、高い再現性のあるダイエット方法なんぞ発明されていたら、肥満に悩む人々はもう居ないはずだ。これはそのうちの一つに過ぎないから、合う合わないがあるだろう。

僕は認知療法がめちゃ効くーーつまり言葉に影響を受けやすい脳の持ち主なので、ありがたく継続させてもらう。

小さな習慣

小さな習慣

 
小さなダイエットの習慣

小さなダイエットの習慣