今週のお題「読書の夏」
本をもっと買いたい!でも……
はてなブログの今週のお題が「読書の夏」となっていたので、初めてこのブログで読書についての記事を書かせていただく。
皆さんは、本は「買う派」だろうか。それとも「借りる派」だろうか。
僕は「どちらかと言えば買う派」である。
何故"どちらかと言えば"というまどろっこしい言葉がつくのは何故かというと、僕は貧乏学生だからである。この貧乏は読書代に月1~2万程度の出費があるせいでもあるけど、僕としてはもうちょっと欲しい。仮に1,500円の単行本や分厚い文庫本のみで買い揃えると考えれば、一ヶ月に6~7冊しか自分の本が増えない。
色んな本を読みたいとはいえ、なんでも良いという訳ではなく、そりゃあできれば、良い本と出会いたい。ただし読書を趣味として初めてから半年も経っていない僕のような人間が、本の目利きができるわけでもない。限られた費用の中で良い本に出会うためには、どうすれば良いのだろうか。
効率よく良い本と出会うためには
簡単な答えとしては、書店員に聞くか、読書家のご意見を頂戴することである。
本で教養をつけようとするならば、次に必要なのは、「本の読み方についての本」を買うことです。それも、少しお金をかけて、です。(中略)そもそも、本書のような読書に関する本がなぜ今必要かというと、現在の日本は読み書きの言葉が聞き的な状況にあるからです。
1980年台の半ば以降から流行っている、小さな差異を重視するポストモダン的な流れが限界にきている。
数学や物理に関する本でも、政治経済に関する本でも、基礎がなっていなければ書いてあることがチンプンカンプンである。読書に関してもそれは言えることではなかろうか。人々は世の中の大枠を掴むことよりも、よりマニアックで緻密な差異を気にするようになってしまった結果、抽象的な視点で物事を捉えることが苦手になっている。「世の中で何が起こっているのか」という大きな物語を読み、そこから細微な事象に目を向けることをしなければ、知識を体系化することは難しいということを、佐藤氏は言いたいのだろう。
書評本って結局なんなの
書評本は「読書家による読書術」の本である。読書家はどのようにして本を読むか、本を読んで何を考えるか、本で得た知識をどのように既存の言論と関係させるかということを、いわば本を読むプロが教えてくれる本なのである。
読書ビギナーや、読書してもなんか身につかないという人は、このような本で、まず「読書法」の基礎を学び、それを判断材料として、そこから自分なりの読書法を編み出すことも重要なのではなかろうか。
まずはこのような書評本に載っている本を実際に購入してみよう。
現在自分の判断だけで本を買っていた人がいたならば、格段に効率のよい読書ライフが送れるようになることは間違いない。佐藤優さんと立花隆さんの本を持っているが、これらが紹介する本を購入していくことを実践してみると、結構良い本ばかりなので非常に効率よく良い本に出会える。Amazonなどのレビューなどをあてにするよりも、まずは書評本を買ってみよう。
信頼できる書評家を見つけたら、その書評家が書いた帯だったり、コメントが入っている本などは購入するという、判断材料にもなり得る。ようは自分で判断する力がつき始めるのである。
信頼できるといえども、鵜呑みにすることは危険だ。書評本はあくまで、その本に関する著者なりの見方を提示してくれるのであって、実際に読むにあたっては、「佐藤さんがこういう風に言っていた本だな……」という概念は捨て去らなければならなるまい。
書評本を読むことをおすすめしたい人は、僕のような「読書欲のある貧乏学生」か、「読書ビギナーだという自覚がある人」、そして「読書をしてもどのように考えたらいいか分からない」と思っている人だ。そういう人が闇雲にリアル書店において本の海を徘徊し、外れ本ばっかり購入して、お金と、それよりも大切な時間を浪費してしまうことになるよりは、書評本を頼ったり、本に詳しい書店員に、自分が求めている本を聞いてみるのがいいだろう。ちょっとコミュニケーション苦手だな……という方でも、書評本があるじゃないか。ということで、オススメです。
みなさんも読書の夏を出発点として、読書の秋、読書の冬、読書の春にできればいいなと思う。