点の記録

点を線で結べない男の雑記帳

ノートの威力 2020-09-14

憂鬱をネット上に発信することをやめようという志があったとしても、今後おそらく、そういうことをしたくなる日が来るだろうということを、ある程度予測している。が、本気でやめようと、今思えているのは、病み発信の変わりになるものを得たからだ。というか、思い出したからだ。

それはノートに書くということだ。

何でもいいからノートに書きなぐってみるというヒントは、鈴木裕氏の著作にかかれていた「筆記開示」というテクニックを知ったからだ。メンタルが改善し、思考能力がアップするというご利益が強調されていた。胡散臭いと思いながらやってみたら、これが案外僕にはテキメンで、15分、20分、30分とノートにクソ感情をぶつけるうちに、気がつくとそうしたものが落ち着いている。

やたらめったらにバーチャル公共に心情吐露をしてしまう衝動は、幾分これで押さえられているというのは、非常に有益かつ、人間の真理の動きとして、とても面白いと思う。ここで一つの気づきを得る。

僕が病み発信をしてしまうのは、「誰かと繋がりたいから」とか、「自分ひとりではどうしようもない感情についてアドバイスを求めているから」とか、そういうものだとばかり思っていた。しかし、僕にとって、「病み発信に対して反応をしてもらう」というのは、重要ではなかったのかもしれない。文字化、外部化、可視化、何でもいいが、目に見える形で、自分の思考を外に出すことが最も重要だったのかもしれない。

もちろんこの方法には弱点がある。「ノート(あるいはスマホのメモ帳など)に書くことすらできない心理状態」に陥った場合、この魔法の手段は使えない。そうなったら、過去学んだ通り、ただ横になり、ただ眠り、クソ感情が過ぎ去るのを、ひたすらに待つしかない。そういうときにSNSを開かない、ブログを書かない。外部の刺激を極限にまでおさえ、瞬間瞬間をやり過ごす。

そういう状況にならない限り、僕はもう大丈夫なのかもしれない。平時に侵入してくる自己嫌悪の数が、めっきりと減った。きっと回復の時は近い。足元を救われないように、慎重にコトを進めることにする。