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点を線で結べない男の雑記帳

アニメ『平穏世代の韋駄天達』が面白い

サブスクヘビーユーザー生活を謳歌し、ろくに関連商材に金を落とさず、ダラダラと過ごしている僕のような人間が、何らか社会に対して、少しでも有益なことをしたいと思ったのならば、自分が消費している作品の口コミを提供することしかできない。

金は無いが時間ならばある、あるいはスキマ時間にSNSに時間を消費されることを望まない人達に向けて、今日から数回に渡って、個人的に今期面白いと思っているアニメをオススメさせて頂きたい。

 

人の祈りにより生み出される超常的な存在・韋駄天達が、魔族を封印してから800年。しかしいつの間にか復活していた魔族による暗躍が発覚。世代が代わり、戦いに馴染みのない世代の韋駄天達と、世界の支配を目論む魔族たちによるバトルロワイヤル作品。

『異種族レビュアーズ』『33歳独身女騎士隊長。』などの天原先生が原作、『小林さんちのメイドラゴン』『ピーチボーイリバーサイド』のクール教信者先生が作画を担当している同名漫画が原作。

 

主人公サイドVSライバルサイドというシンプルな図式かつ、寄り道的な挙動に時間を割かないので、ストレスなく視聴できる。あっという間に急展開する箇所があるが、韋駄天という存在に納得していれば道理が通っているように感じるリアリティのバランスも良い。

見どころは、あまりにも強すぎる韋駄天・主人公サイドを、絶望感にも似た諦念を抱えながらも挑もうとする魔族サイドの健気さ。頑張れ魔族。

韋駄天達の実力を把握していけばいくほど、帝国ゾブルに潜伏していた魔族の総本部は意気消沈していく。自分の子どもたちを隣国に逃したり、勝ち目がないと悟り次第混乱に乗じて逃げ、次の機会を伺ったりと、当記事執筆時点では敗走濃厚。

正直主人公サイドよりも応援したくなる。魔族のほうがより人間に近い価値観を持っており、韋駄天遭遇後の彼らには同情を禁じえない。

バトル物で肝心な戦闘シーンは、ドラゴンボールよりも理屈っぽいが、NARUTOよりも頭でっかちではないというかなりいい塩梅。流血描写や虐殺シーンなども多少あるが、ポップな色使いゆえに気分が悪くなることもなし。最終的に韋駄天がなんとかしてくれるっしょ!という安心感もあり。

原作者や作画担当の作品名を見て懸念している人もいるかもしれないが、下ネタ要素やお色気要素はフレーバー程度。魔族サイドに調教師のキャラクター・ミクが出てくるので、基本下ネタはそいつ発信。故に非登場シーンではさほど下ネタは出てこない。

いわゆる石鹸枠と揶揄(及び称賛)されるような、”オタクアニメ的”なお色気シーンは少ない。話の本筋が面白いで、苦手な描写があったとしても気にならないと思う。

個人的に好きなキャラクターはプロンティア(CV:石田彰)。主人公の韋駄天ハヤトの師匠である、同じく韋駄天のリンに師事したことで、作中ナンバー2の強さを誇る。ビジュアルも格好いいし、余裕綽々な態度は安心感が生まれる。ゆえに、プロンティアが危機的状況に追い込まれたりしてきたら、さらに面白くなってくるのではないかと予測。

変に訓練されてしまうと、石田彰さんがCVやっているだけで、裏があるのではないかとか、死んでしまうのではないかといった邪推をしてしまうが、今作ではいかに。

現在8話までAmazon Primeで配信中。続きが楽しみ。